804 :おさかなくわえた名無しさん 2004/07/26(月) 02:17:00 ID:2l760T4E
うちの高校は体育系で、高校二年生の夏には遠泳実習という行事がある。
 もちろん生徒にとっては苦痛極まりない行事で、毎年、2年生に成る生徒は愚痴をこぼしていた。
なんせ沖まで行って、4 、5時間泳がなきゃいけないからね。
体力の限界が来て溺れる生徒は毎年数人は居る。ヘタすりゃタヒぬかもしれない。
 そして、俺たちも2年生になり、遠泳実習を行う季節がやって来た。
実習の日が近づくに連れ、みんな溜め息が多くなってくる。
 
 しかし、そんな俺たちに朗報が舞い込んできた。
毎年、遠泳実習を行う海岸に巨大なサメが出没したとのことだ。
 
このニュースを聞き、生徒の誰もが “遠泳実習中止” という言葉を脳裏に過ぎった。

予想通り急遽、特別ホームルームが行われることになった。

   教室で先生を待つ俺たち。 
 その間、「俺たちってツイテル!」 や 「サメ様ありがとう!」などの言葉が教室で飛び交っていた。

そして、先生がやって来た。 教室のドアを開け、静かにツカツカと歩き、教卓の前に奴は立った。

みんなが、奴の第一声であろう 「今年の遠泳実習は中止です。」という言葉を待ち、
 ・・・ゴクリ。 唾を飲んだ。 

そして、奴は口を開いた。

 「えー 今からサメの退治方法を教えます。」
生徒の誰もが一斉に机ごとコケた。 その瞬間、教室は揺れていたに違いない。
 俺はこの先、一生忘れないだろう。
先生様のあの冷静な口調と、ドリフ並にみんなが一斉にズッコケた光景、そしてサメの退治方法を。